企業支援の取り組み(支援事例)

寒川町では、町産業の活性化を図るため、エコノミックガーデニング※の施策概念のもと、寒川町地域経済コンシェルジュ※による、伴走支援を行っています。町が行った企業支援事例をご紹介します。

※エコノミックガーデニング(EG)とは、地域経済を「庭」、地元の企業を「植物」に見立て、地域という土壌を生かして企業家精神あふれる地元の企業を大切に育てる(活躍しやすいビジネス環境を創出する)ことにより地域経済を活性化させる政策のことです。寒川町では、中小企業診断士を地域経済コンシェルジュとして委嘱し、企業への伴走支援を実施しています。


大和電子工業株式会社(製造業:ケーブルハーネスの製作・配線)
支援内容:デジタル化

クラウドによるデータ共有

デジタル化してよかったこと

 デジタル化の効果ですが、一番は社長が2022年2月に新型コロナウイルス感染症に感染し、約2週間自宅待機になった時に仕事を在宅でほぼ支障なく行えたことです。請求書作成や見積の作成において、基礎的情報をリアルタイムで収集でき、メール等にて滞りなく対応できました。

 二つめは、事業所が2ケ所に分かれていますが、受注状況、納期、購入状況、過去の購入履歴、作業状況などの必要情報等の共有が円滑に行えるようになったことです。また事業所間の情報共有は、ディスプレイを通して、互いに顔を見ながら行えるようになっています。

  三つめは、今更ですが、紙での管理をやめたことで、漏れ、誤りが非常に減ったことです。特に請求に関する漏れ、書き直し等が大幅に減ったことは大きい効果です。

タブレットで作業手順書を共有

デジタル化を進めたきっかけ

  デジタル化に向けては、2021年2月から3月にかけて、中小企業基盤整備機構施策の「IT経営簡易診断」を受診し、なんとなく進め方は分かりました。しかし、具体的にどのように進めればよいのかが分からず、そのままの状態でした。
 その後、地域経済コンシェルジュと意見交換している際に、いつものように請求書を手書きで作成してました。それを見て、「まだ紙で請求書作成しているの」と指摘されました。しかし、今まで特に問題とも思っていなかったし、やり方も全くわからなことをお話ししました。

 Excelは使えるのかという質問に、Excelなら表計算で使っているし、使えると回答しました。すると数日後に、地域経済コンシェルジュが、受注情報を入力すれば、納品書・請求書を発行できる「Excelでのひな形」を提供してくれました。2021年3月下旬のことです。具体的にやり方を示してくれたことがデジタル化を進められた要因です。そのひな形に当社固有の情報等を加え、現在の「受注管理表」を作成しました。それを従業員の一人が見て、「その表をクラウドに上げ、関係者で情報共有しよう」という提案があったことから、Google スプレッドシートに置き換え、現在に至っています。
 一つできると次にいろいろアイデアが出てきます。「在庫情報がすぐにわからない」、であれば、発注情報を情報共有できるようにすればよいのでは、ということで「発注管理表」も作成しました。作業現場でのデジタル活用も進みだしています。

さらなるデジタル化に向けて

 今後は、各種Google スプレッドシートで作成してきたファイル間のデータ連携を図れるようにすること、さらには、改めてビジネスプロセスを再確認して、今盛んに言われているDXを進めていこうと考えています。

企業概要

会社名:大和電子工業株式会社
代表者:青木耕一郎
事業概要:ケーブルハーネスの製作・配線
住所・TEL
本社・寒川工場:〒253-0111神奈川県高座郡寒川町一之宮4-15-18 Tel: 0467-73-5454 
田端工場:〒253-0141神奈川県高座郡寒川町田端1735-1 PSCビル1F Tel: 0467-38-6717
MAIL:samukawa@daiewa-denshi.co.jp
URL:https://daiwa-denshi.jp/company/
設立・資本金:1989年12月・1,000万円
従業員数:13名(内パート6名)


株式会社ムラタ(製造業:製袋機製造)
支援内容:5S・改善活動

5Sをしてよかったこと

 結論から言えば、儲かるようになったことです。
 理由の一つは、部品在庫について適正在庫量を持つようにしたことで、在庫の欠品が無くなったことです。以前は、受注した製品を作り始めてから、部品の欠品に気づくことがしばしばありました。そのため、緊急手配で割高で買ったり、部品の納入が遅れて組立工程にしわ寄せが来て残業したりと、無駄なコストがかかっていました。

 もう一つの理由は、工場を、自信を持って見学していただけるようになったことです。得意先に工場見学に来ていただくと、整理整頓された現場を見て納得して注文契約していただけるようになりました。

5Sを進めたきっかけ

 5Sを始めたきっかけは、町の産業振興課の支援にて、地域経済コンシェルジュからアドバイスを受けたことです。
 以前は、漠然と「改善をしたいけど、どこから手を付けてよいか分からない」という状況でした。購入した部品は、届いた段ボールでそのまま保管していたので、一目で在庫量がわからない状況でした。
 組立工程も、部品置き場と備品置き場が分散していて、作業者の動線が混乱しており作業効率が悪かったのです。

 打ち合わせの中で、社員から「工場が汚い、気持ちよく仕事ができる職場にしたい」という意見がでて、5Sに取り組もうという流れになりました。
 部品は、よく使用する物を選び標準部品表を作成しました。さらに、部品コードの採番ルールを決め、バーコード化して棚に貼り付けています。それぞれの部品の購買基準も決めています。使用頻度に応じて、決められた在庫量になったら発注するという仕組みにしています。

 社内には、ボール盤などの工作機械もあり、金属の切粉が散らばり汚れやすいのですが、毎日終業時に掃き掃除を行なっています。週末の終業前30分間は清掃時間に充て、機械を手前に引き出して裏側も清掃しています。

さらなる改善に向けて

 備品管理は、まだ5Sの取り組みの最中です。出張する社員が持ち出す工具類、とくにケーブル類が紛失することがあります。現在は、姿置きを行なっていますが、もう一歩踏み込んだ管理を行なう必要があります。また、購入した部品が入荷したときに、どの得意先のどの製品に使用する物なのか、不明で放置されることがあります。こちらは、発注のやり方や、仕入先に添付してもらう納品書を見直す必要があると考えています。
 これからも、得意先に選んでもらえるメーカーを目指して、改善を続けていきたいと考えています

企業概要

会社名:株式会社ムラタ
代表者:村田洋介
事業概要:製袋機の製造販売、オーバーホール修理
住所・TEL
〒253-0111神奈川県高座郡寒川町一之宮4-19-16   0467-38-6017 
MAIL:yosuke2@d1.dion.ne.jp
URL:https://www.murata01.com/
設立・資本金:1992年9月・3,000万円
従業員数:9名


千秋園(園芸サービス業:多肉植物・観葉植物と季節の花販売)
支援内容:開運商品開発

開運商品開発のきっかけ

 千秋園は、寒川神社の参道に面した園芸店です。寒川神社は、すべての災難をを除く「八方除け」の御利益があります。それを間近に受けられる場所です。厄除けや開運を望むお客様に、園芸店として提案できる商品はないかと考えていました。2020年春、地域経済コンシェルジュから紹介された⽇本⼯業⼤学の⼤学院⽣が、当店で企業診断実習を行いました。そこで、当店スタッフとアイデアを出し合いながら、具体案を検討したのが開運商品のはじまりです。

 

最初の商品「八福さぼてん」

 2020年12月に最初の開運商品となる「八福さぼてん」を発表し、2021年1月から発売しました。サボテンのトゲは厄を寄せつけないと言われています。サボテンの中でも、八方除けにあやかり8角形のものを選別しました。さらに、さむかわブランドのマークを入れた升に植えています。紅いサボテンと白い升のコントラストも縁起の良さを醸しています。
 さむかわブランドのマークを使用するにあたっては、町の産業振興課の支援を受けました。また、PR方法などについて地域経済コンシェからアドバイスを受けました。

八福さぼてん

開運商品を開発してよかったこと

 当店の存在が町内だけでなく広く知られるようになったことです。複数の新聞でとりあげられ、FMヨコハマの番組にも何回か出演しました。また寒川神社に商品を奉納することで関係性がさらに深まりました。
 当店では母の日など季節ごとにマルシェを開催しています。八福さぼてんで当店を知り、マルシェにも興味を持ち、県内全域から手作り作品のワークショップに参加されています。

マルシェのようす

今おすすめの開運商品

 開運シリーズとして、2024年に新たな商品を用意しています。七福神(多肉植物)、スパイラルドラゴン(雲龍ツゲ)、ミリオンバンブー(開運竹)、幸せのナギの木、斑入りサカキなどがおすすめです。

 

企業概要

会社名:有限会社千秋園
代表者:原千秋
事業概要:切花、寄せ植え、観葉植物の販売
住所・TEL:〒253-0106 神奈川県高座郡寒川町宮山207-3 0467-75-5581
MAIL:sensyuen@jcom.home.ne.jp
URL:https://sensyuen.co.jp/
設立・資本金:1997年10月・300万円
従業員数:4名